膝痛とは
何かしらの原因により膝の関節周辺が痛くなってしまう状態を指します。
中高年の6割が膝痛を抱えると言われており、男性より女性の方が多いのも特徴です。
膝の関節と言っても、膝の内側・外側、前側・裏側、関節の奥が痛むなど症状は様々です。
また、階段を登る時・降りる時、歩く時や走る時、立つ時・曲げる時とどの動きで痛みが出るかも分かれます。
膝痛の種類
膝は関節構造上負担になりやすい(犠牲になりやすい)関節故に、障害や怪我がものすごく多いです。
そんな膝痛の種類を解説していきます。
靭帯損傷
膝の靭帯損傷には主に以下の4つがあります。
- 内側側副靱帯損傷
- 外側側副靱帯損傷
- 前十字靭帯損傷
- 後十字靭帯損傷
これらはほとんどの場合、身体を動かしている時に発生する外傷性の損傷になります。
激しい痛みと共に、膝関節の腫れや運動制限、不安定感が出現します。
適切な処置がされないまま放置をすると、不安定感が残ったり、将来的に膝関節の可動域制限に繋がる可能性があります。
半月板損傷
膝関節には“半月板”という軟骨組織があります。
内側と外側にそれぞれ存在しており、膝関節の衝撃吸収などの役割を担います。
よって半月板の損傷は以下の2つに分類されます。
- 内側半月板損傷
- 外側半月板損傷
半月板が損傷すると、膝に激しい痛みを伴い曲げ伸ばしが引っかかることもあります。
靭帯損傷同様、早期に適切な処置が望まれます。
変形性膝関節症
膝関節自体の構造が変形してしまうものを変形性膝関節症と呼びます。
女性の方が多くみられ、高齢者になるほどリスクは高まります。
いわゆる、“O脚”や“X脚”にあたります。
病態が進行すると長時間の歩行に痛みが出たり、膝に水が溜まることもあります。
進行して関節構造に破綻が生じ膝が伸びなくなってしまうと、手術により人工関節置換術を行うケースも少なくありません。
まずは変形性膝関節症になるリスク要因を減らすことが大切です。
オスグット(成長痛)
スポーツをしている中学生前後に起こる膝の障害で、正式名称を「オスグッド・シュラッター病」と言います。
膝のお皿の下に痛みが出現し、我慢を続けて膝を動かしていると症状が悪化の一途を辿ってしまいます。
膝痛の原因は膝自体に無い可能性が高いです
様々な膝痛について解説しましたが、あくまで膝痛は結果であって問題は他のところに潜んでいます。
膝痛を招く要因は以下のものがあります。
- 股関節の偏り
- 運動連鎖のエラー
- 足底の機能低下(アーチ構造の破綻)
- 大腿四頭筋の筋弱化
- 内転筋の機能低下
- 内科疾患(婦人科系) etc…
膝痛の対処として行われるのは、水を抜いたり、ヒアルロン酸を注射したり・・・
我々セラピストの役目は、「なぜ水が溜まるのか?」と考え推測をたてアプローチをすることです。
膝と股関節は運命共同体です
歩く時、階段の登り降りは必ず膝と股関節が一緒に動きます。
人間生活において単一の動きは無いです。
つまり、股関節がうまく使えているか?
まずはチェックすべきポイントになります。
写真のように、股関節をしっかり曲げ伸ばしできるよう“ヒップヒンジ”というエクササイズから行います↓

難しい運動は必要ありません。
基本の動きを反復し、習得することが膝痛解消の近道です。

膝の痛みで苦しんでいる方へ適切な運動をお届けします。
まずは膝に負担がかからない状態に導くよう、膝だけに注目せずエクササイズを提案します。
股関節や足首の使い方が問題を起こしていることが多いです。
まずはご相談ください。
まずは受傷したきっかけをお伺いし、徒手検査を行います。
膝関節の靭帯損傷が疑われる場合早期に病院への受診をすすめさせていただきます。